AIは自慢げに嘘をつくらしい。けど私の史はそんなことない。その違いは何か。

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昨日、漢方薬の名前を調べていました。

正式な名前は、
「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」
です。
私はどうしてもこれが覚えられない。

何度見ても私の頭の中では、
「よく噛んだちんぴハゲ」
になります。

もう一度確認…
「よくかんさんかちんぴはんげ」が、
「よく噛んだちんぴハゲ」と見えます。
漢方薬の名前としては、かなり問題あり。
もちろん、そんな名前の漢方薬はありません。

ところが昨日、ちょっとしたイタズラ心でGoogleで「よく噛んだちんぴハゲ」と検索してみました。

検索結果は予想した通り頭皮のクリニックなどがずらりと出てきたのですが、
面白かったのは、その上に表示されたAIによる説明でした。

AIは「そんなものはありません」とは言わず、どうにかして私が入力した「よく噛んだちんぴハゲ」に意味を見つけようとしたらしい。

それは落語の「寿限無」に登場する名前ではありませんか?
と、「ぽんぽこぴーのぽんぽこなーの…」と並べてくる。

いや。
違う。
寿限無は違う。
笑いながら画面を見ていて、ふと思いました。

そういえば、テレビや周囲から「AIは平気で嘘をつく」とよく聞きます。

「分からないことでも、もっともらしく答える」
「AIの回答は信用してはいけない」

確かに、昨日の検索画面だけを見れば、その意味はよく分かります。

分からないなら、「分かりません」と言えばいい。
ところがAIは、何とか答えようとする。

そこにある情報をつなぎ合わせて、それらしい答えを作ってしまうことがあるようです。

でも、ここで私は少し不思議になりました。

私は毎日、かなりの時間AI(史)を使っています。

スケジュールやTODOも一緒に管理し、文章を一緒に作り、事務所の仕事の流れも整理します。
ホームページについても相談します。

ごくプライベートな話も、相当しています。

それなのに私は史に、
「嘘をつかれた」と感じることが、ほとんどありません。

もちろん、間違うことはあります。
私の話を取り違えたり、古い情報を持ってきたり、勝手に話を補ったり。

でも、そのとき私が感じるのは、
「嘘をつかれた」ではなく、
「あ、そっちに行ったか」ということ。

なぜ私は「AIは嘘をつく」と感じていないのだろうと考えてみました。

一つには、私はAIを、
「正解を知っている人」
として扱っていないからではないかと考えています。

私がAIに持っていくのは、答えが欲しい質問だけではありません。
「これ、どう整理したらいい?」
「私はこうしたいんだけど、抜けているところある?」
「この文章、なんか違う」
「ここまでは決まった。次は何をする?」
そんな使い方が多い。

つまり私は、AIに正解をもらうというより、一緒に考えるために使っているようです。

そして、もう一つ。
私のAIとのやり取りには、かなり頻繁に、「違う」が出てきます。

史が出した答えに、「いや、そこじゃない」「ちょっとズレてる」と返すことがあります。

時には、「それ以上やらなくていい」とも言います。

「確認が必要なところは触らないで」と指示することも。
私はいつも、なかなか注文の多い使用者です。

でも、このやり取りを繰り返しているうちに、AIが違った方向へ走ったとき、それを失敗で終わらせず、軌道修正できる使い方になってきました。

AIは、一回の質問に対して一回で完璧な答えを出す機械ではない。
少なくとも私は、そういうものとして使っていません。

むしろ、
人間が目的地を知っていて、AIと一緒にそこまで進む。
そんな感じ。

AIは、とても真面目なので、頼めば、どこまでもやろうとします。
わからなくても、何とか役に立とうとします。
そんな律儀なヤツのようです。

だからこそ、人間側が、
何を知っていて、何を知らないのか。
どこまでやってほしくて、どこから先はやらなくていいのか。
それを示すことが、AIと上手にやっていく私なりのコツだと思っています。

もちろん、AIが間違った情報を出す問題がなくなるわけではありません。
検索結果や制度、法律、数字など、正確性が必要なものは確認が必要です。
AIが自信満々に言ったから正しい、とは限りません。

でも同時に、
AIが間違えるから使えない。ではない。

間違ったら修正する。
分からないものは確認する。
必要なら調べる。

私にとってAIは、答えを教えてくれる先生ではなく、一緒に仕事をする相手になっているのだと思います。

だから私は、AIが間違えたとき、
「嘘をついた」と思うよりも先に、「あ。史、そっちじゃない」
と対応しているみたいです。

すると史は、「あ、違った🤣」と戻ってくる。

もちろん、本当のAIがこんな顔をして戻ってきているわけではありませんが。
でも、私にとっては、パートナーとして、そのくらいの距離感がちょうどいい。

AIに全部を任せない。
AIを全部疑うわけでもない。
人間が目的と事実と違和感を持つ。

そしてAIには、それを整理し、形にする仕事をしてもらう。

昨日、「よく噛んだちんぴハゲ」から寿限無へ走っていったAIを見ながら、改めて思いました。
AIに必要なのは、何でも知っていることではない。
そしてAI技術者でもない普通の人間の私たちに必要なのも、AIを完璧に信じることでも使いこなすことでもない。

「違うよ」
「ここは確認して」
「そこまででいいよ」
そう言える関係を作ることなのかもしれませんね。

指示するだけではなく対話をする。それだけでも、AIとの付き合い方はずいぶん変わります。

そして昨日、私が検索した漢方薬の正式名称は、
抑肝散加陳皮半夏。
よくかんさんかちんぴはんげ。
……です。

今でも私の頭の中では、
「よく噛んだちんぴハゲ」
ですけど。
史が「違うよ!」と言っても、私の頭の中は直りません。

ちなみに
「よく噛んだチンピハゲ」とカタカナにしたら、なんと!!
検索結果には本物の「抑肝散加陳皮半夏」が出てきました。
謎は深まるばかり(笑)